逃げていく雷鳴を追え

タル爆弾も尽き、麻酔玉も無くなり、罠も無くなったその瞬間、桃猿(大)のラリアットを受けて吹っ飛ぶ。
 
俺「あーやっぱだめかぁ ははは こんなんじゃ律子に笑われちまうかなー」
 
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律「ちょっとアンタ何言ってんの?」
俺「何って、ハンターだよ。俺はプロデューサーをやめてハンターになろうと思う」
律「え、ちょっとアンタ、、今の、、、は。はぁ?」
俺「なんていうか、その今のままじゃ全然ダメだと思う、その、、もっと食うか食われるか、そんな環境に身を置かない限りはこれ以上のプロデュースは望めないと思うんだ、、」
律「だからって、、、こんな夜に出て行くなんて、、、」
俺「んー、幸い、北の村で一人ハンターの欠員が出たって言うからそこで修行してくるわ」
律「み、みんなは、、みんなはどうするのよ」
俺「まぁ俺がいなくてもソコソコはやっていけるだろうし、、イザとなったら律子、、お前に任すわ」
律「え、えええ!」
俺「ホラ、前からプロデューサーやりたかった、、って言ってただろう」
律「そ、そんな急よ、、ど、どうしても行くって言うの?」
俺「よし、準備完了!後は現地で薬草とか採集しながら頑張ってみるわ、、」
律「ば、バカ!バカよ!アンタみたいなの早死にするわよ!ランポスだってロクに狩れずに死んじゃうんだから!」
俺「ハハ、、さすが律子は厳しいなぁ、、ん、、じゃ、、とりあえずはお分かれだ。」
 
律「どうしても行くって言うの?」
俺「ああ」
律「アンタはココにいる10人を見届ける義務も責任も放棄するのよ?わかってるの?」
俺「ああ、それでも俺は手に入れないと行けない何かを見つけたんだ、」
律「そう、そうね、わかったわ、、ソコまで言うなら私も止めはしないわ。立派なハンターに、、ううん、立派なハンターにならなくても良いから納得行くまで狩ってくるといい
  
 でも、コレだけは覚えておいて
 
 アンタは厳しい芸能界という戦場で100万のファンを狩った優秀なハンターだって事。いい?その名に恥じない戦いをして来なさい!」
俺「うん」
律「わかったならさっさと行く!」
俺「う、うん、、その律子、、迷惑かける、、」
律「ハヤク行け!ばかぁ!」
俺「お、おう、、、」
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居眠りブッコいてる桃猿(大)の前に立って息を整える

俺「オーディションで言うならルーキーズ辺りに覇王エンジェルが出てきたって感じかな?」
 
シュコシュコ、、、砥石で大剣を磨く
  
俺「思い出ボムは全部命中、全アピールはGA、でも勝てないまま第三審査迎えました、、っと」
 
回復薬グレートを胃に流し込む
  
俺「こんな時はどうする、、、?」
 
キュイイーーン、大剣が輝きだす

  
俺「そりゃぁもう、、、流行第一位に、、全部注ぎこむしかないだろ!!!
 
大剣発動!溜めに溜まったエネルギーを居眠りブッコく桃猿(大)に向けて叩き込む!!
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その夜、村は久しぶりの桃猿肉の珍味にささやかな宴が行われたそうな。