Morbid Angelを考える。

という事でMorbidAngelの8枚目「狂える神々」を聴いております。
まだ1−2回ザクっと聞いただけなんでナントも言えないんだけどやはり前作「HERITEC」に近いドロっとしたミドルテンポ中心の曲が多く即効性は皆無だし懸念してたインドストリアルでゴシックな曲も増えて破壊力も大分落ちてる。マリリンマンソン失敗みたいな曲もある(笑
破壊力は落ちてるんだけど1発でMorbidだ!と分かる邪念というか禍々しい瘴気が相変わらず爆発してるので前作〜前々作(Fアルバムね)が好きなら十分いける。なんかもう曲とかそういう単位じゃなくて「雰囲気」みたいな感じになってる。これは未だにどこのバンドでも成し得てない。
 
この人達の場合A〜Dまでで各々のスタイルの究極な形を突き詰めているからそれ以降は曲とかそういう概念が無いのかも知れない。例えば過去作を
 
Altar Of Madnessは「デスラッシュ」の究極形。それこそImortalRitesとかLord of All〜とか現VADERが指標としてる曲だし
Blessed are sickはメイデンよりなヨーロピアンメタルの究極形。必殺のFall From Grace、Desolate Ways〜The Ancient Onesとか一番キャッチー。
Covenant はアメリカンというかよりカチっとした曲単位で勝負してる。鬼殺しのRapture、sworn to black、それに必殺のGod of emptiness。ここら辺を推し進んでるのがNileだと思う。
Dominate はCとBの間というか個人的にはよりフレンドリーになったCovenantという感じで頭3曲は鬼。それよりきちんとした音で録音し直して欲しい(笑
Entangled in Chaos はこれら癖のある楽曲群をどうやってライブで再現するか?という1枚。言わないとライブだと気づかないくらい高精度な演奏です。
 
と整理して、もし『今、そういう曲が聴きたいなら過去作を聞けば良いじゃん?』という考えなのかもしれない。Altar〜の曲とか今演奏しても全く褪せないし。
 
個人的に好きな『Formulas Fatal To The Flesh』以降はいわゆるキャッチーなリフとかフックというのが曖昧になって来て、雰囲気推し、、、というか演奏力で押し込む楽曲が多くなったのね。キャッチーではなくなったんだけどその分、ドロリとした構成に狂ったようなギターソロが増えてコレはコレで凄く新鮮なんだよな。Nileの近作もこんな感じになってる印象が有るんだけどね。
 
そうやって考えると8枚目は妥当な内容だし、全く凄いと思う。まぁ過去を知らないで聴こうとするとキャッチーじゃないから詰まらん!と思われるかもしれないけどね(笑
 
もう少し聴きこんでみよう。