さよなら蒼い鳥

千「私、結婚する事にしました」
 
彼女の名前は如月千早。つい昨日まで100万のファンをバックに国内屈指の歌姫として君臨した小さな女王。今後は海外での活躍を視野に入れる為、殆ど引退に近い形で活動を休止する事をマスコミに報告したばかりである。
 
俺「                   は            」
千「プロデューサー?あの、私、結婚する事にした、、と言ったんですが、、」
俺「あ、ああ、結婚ね、結婚、結婚、、あ、あああ良いねソレ、は、あ、、あぎ、、」
千「そうですか!プロデューサーなら喜んで頂けると思っていました!ホラ、タカシこっち着なさい」
タ「あ、あの、、どうも はじめまして、、」
俺「え、あ、あの、君はまさか、、」
タ「はい、高槻タカシと言います。あの、ちー姉(=千早)もそうですけど うちのやよい姉ちゃんがお世話になってます、、、」
俺「あ、う、、うん、、そ、そうだね、、げ、元気かな高槻君は、、、」
タ「ええ、そりゃ毎晩、営業の話ばっかりで、、、なんかウチの姉ちゃんって凄いんですね」
千「それでプロデューサー、私決めたんです。国内の活動を終えたところで一度、私生活を見直そうって。まだ海外に向けての活動は焦らなくてもいいし、今はもっと自分を休ませて上げる時期なんじゃないかって思うんです。だから、、その、、今は、、タカシと一緒にいたいなって思うんです。」
 
俺「(ぽかーーーん)」
 
千「いえ、誤解しないで下さい。プロデューサーには凄く感謝してます、、でも、タカシがいたから、、タカシが影で支えてくれたら馬スーツの時も制服の時も、あとブルマーの時も、頑張れたんです。ですから今度は私がタカシの支えになってあげようかと思うんです」
俺「でも、君たちまだ、、未成年、、、じゃん、、、ぅぁ、、」
千「でも、もう決めたんです。5年経ったら公にしますけど、それまでは2人の間だけでも夫婦として暮らし行きたいと思うんです、、、あ、プロデューサーを入れたら3人の間ですけどね」
 
タ「かずちんさん、俺、まだまだ何も出来ないけど一生懸命頑張ります。だから、これからは ちー姉は任せてください!」
 
俺「う、うあ、あああああああああ」
 
ガバッ
 
千「プロデューサー?どうされたんですか?」
俺「あ、アレ、ここは、、、?」
千「バスの中ですよ。これからロスに行って海外活動の具体的なプランを練るって 言ってたじゃないですか」
俺「あ、ああそうだっけか、、、」
千「ふふ、変なプロデューサー」
 
俺「な、なぁ千早、、お前って結婚とか考えてるのか?」
千「何言ってるんですか?まだ未成年だし、まぁ興味が無いと言えば嘘になりますが、今は仕事の事で精一杯ですよ」
俺「そ、そうか、、そ、そうだよなぁ、、ああ、なんか急にまた眠たくなってきた、、ごめん、空港に着いたら起こしてくれる?」
千「ええ、いいですよ」
俺「んじゃ お休み〜」
 
 
 
 
 
 
千「眠っちゃったのかしら?」
 
カチャ、 プーップーッ
 
千「あ?タカシ?ん、今、空港に向かってる所、、え?あ、ああ、今 隣で熟睡してるわ。うん、そう、そうね、ええ、でも、メールもするし、お仕事の合間で日本には戻ってくるし、、、んもう、アンマリ困らせないで、昨日だって、、ほら、あ、律子から電話だ。うん、じゃまた電話するから、、、うん、そう、そうね、ちゃんと勉強もするのよ、、うん、、待ってるから、、それじゃ、、あ、、あと 高槻さんもよろしく伝えておいてね」
 
プッ