熱を帯びた体を、抑えきれぬ誘いに任せて

ということで具合が悪い。ここ数日は市販ドラッグ、アリナA5をキメて誤魔化してきたのだが耐え切れず 昨日ついに、ナチュラル物に手を出してしまった。
 
ナチュラル物と言っても私くらいのジャンキーになると葉っぱの1〜2枚では飛ばないので、何種類かの葉っぱをミックスして直接喉からインサートする。以下が主な成分だが 素人にはお勧めできない
   
麻黄(マオウ)
桂皮(ケイヒ)
芍薬(シャクヤク)
甘草(カンゾウ)
大棗(タイソウ)
生姜(ショウキョウ)
葛根(カッコン)
 
これらのナチュラル物をチャンポンにした危険な一発な分けだが効き目はグンバツ。明日も様子を見ながら食前の空腹時にキめて行きたいと思う。
 
あ〜大分効いてきた、これなら快適にベッドインできそうだ。まぁ願わくば明日目が覚めると、、、
  
「、、、!!、、、!!!」
「う、うう〜ん、、」
「っと!!アンタ!!、、、きなさいよ!!、、、、んもう!!」
「う、、う〜〜〜〜ん、、って �凜魯叩ĄĽ海海魯疋海澄Ą¤靴ǂ皺兇楼貘里覆鵑任海鵑頁橳琛譴診冱劼涼罎砲い襪鵑澄◆◆€�
「ちょっとアンタ!どきなさいよ!!死ぬ!くるし〜〜!!」
「ってうわああ!!ご、ごめん!!」
「まったくもう、なに?いきなり上が光ったと思ったら変な杖を持った男が落ちてくるなんて、、、ってアンタ何者?こんなところに居るとロストに狙われるわよ?」
「まぁ何者、、といわれましても、、その、、ココは一体どこ?」
「ハァ?アンタおかしいんじゃないの?私の上に落ちてきて、まさか衝撃で記憶失いました〜なんて事じゃないでしょうねぇ?」
「い、いや、、その、、」
「わかったわ、、、いい、一度しか言わないからチャンと聞いてるのよ」
 

「大崩壊」が起きた4000年後のパラレルワールドにいてそこでの人類は「ロスト」と呼ばれる未知の生物の脅威におびえながら生きていた。しかし、進化を止め自然と共存する「リヒトホーヘン派」と進化こそが存在意義と信じる「ライバッハ派」の二つの思想に別れ争いの耐えない世界だった。
 
俺の目の前に居る少女の名前はルイズ、どうやら自分の家に帰る途中近道の為にそのロストやらが出没するこの地帯を抜けようとしたところ、『落っこちてきた俺』の下敷きになっていたようだ。
 
「わかった?じゃ早く、リヒトの協会にでも行って保護を求めた方がいいわ、、それじゃね」
「あ、ああ待ってくれよ」
「なによ」
「その、、、その、こんな暗い夜道女の子一人じゃ危険だろ?」
「あら、意外と変なところに気が利くのね、、でも、おあいにく様、私は、、うーん、そうね、私は 普通じゃないから大丈夫」
「普通じゃないって、、一体」
「シッ静かに」
「え、何?」
「囲まれたわ」
 
彼女が見ている視線の先にそこには、、、異形、、そう、異形としか形状の出来ない動く「何か」が居た
 
「う、うわあああ」
「バカ、静かにって言ったでしょ、、、ホントに何も知らないのね、、アレがさっき言ってたロスト、近づくと魂を抜かれるわよ、、」
「よ、、よし、わかった、、じゃ俺がアイツの気を引くから、、」
 
言い終わらぬうちに彼女の左手が発行したかと思うと一閃、炎の塊が目の前の異形を焼き尽くしていた。
 
「え?何?誰が気を引くんですって?」
 
振り返ると勝ち誇ったような笑みを浮かべ左手を輝かせたルイズが居た
 
「言ったでしょ?私『普通』じゃないって、、」
「こりゃ、、おどろいた、、、、って後ろ!!」
 
そう、異形はもう一体いたのだ。必殺のタイミングでルイズめがけて飛び掛ってくる異形、間に合わない!ルイズがそう感じたその一瞬
 
俺の握っていた杖が輝きだした。
 
一瞬で『すべて』を理解した俺は異形目掛けて飛び込んでいた
 
「きゃぁ!」
 
そして静寂、、、予想された衝撃が来ない事に恐る恐る目を開けたルイズは今までおびえていた男の後姿を見ることになる、そう、輝く杖を構えて異形をまっぷったつに切り裂いた男の姿を、、
 
「へ、へぇ、どうやら俺も『普通』じゃないみたいだ、、」
 
こうして偶然にも異世界に飛ばされた男と、偶然にもそれに出くわした少女との世にも奇妙な旅始まった。そしてやがてそれが世界の崩壊を救う出来事につながる伝説の幕開けとなったことは、またいづれの機会に。
 
ということがおきている事を望みつつ就寝。